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りんごの旬はいつ?品種や産地別の旬と特長を知って美味しく食べよう!

本記事では、美味しい旬のりんごを選びたい人に向けて、品種別の旬や特長、さらに家庭での保存方法までをわかりやすく解説します。りんごの魅力を最大限に楽しむためのヒントをお伝えしますので、ぜひ役立ててください。

りんごの旬は基本的に「冬」

りんごの旬は、通常8月~11月が中心です。10月ごろから収穫量が増え、市場には新鮮なりんごが多く出回ります。

旬のりんごはみずみずしさが際立っており、皮ごと食べると香りや味わいが一層引き立ちます。寒い季節ならではの鮮度と美味しさを楽しめる一品です。

りんごの旬は「品種」により異なる

りんごにはさまざまな種類があり、収穫時期によって、「極早生種」「早生種」「中生種」「晩生種」の4つに分類されます。それぞれの特長が季節に応じた魅力を持つため、一年を通じてさまざまな楽しみ方が可能です。

りんごの品種別でみる旬と特長

りんごは品種によって旬や特長が異なり、それぞれの季節に応じた楽しみ方があります。ここでは、収穫時期に基づいて主要な品種を分類し、その魅力について詳しく解説します。

極早生種は、りんごの中で最も早く旬を迎える品種であり、暑さの残る8月上旬から下旬にかけて収穫されます。この時期に出回るりんごは黄色系りんごが多く、さわやかな酸味が大きな特長です。

極早生種は栽培量が少なく、市場に出回る数が限られているため、希少価値が高い品種として知られています。主に生食としてそのまま食べるのが一般的ですが、軽い酸味を活かして、スイーツ用途としても活用可能です。

極早生種(ごくわせしゅ)の主な種類

夏緑

果汁が豊富で、甘酸っぱい味わいが特長のりんごです。さわやかな酸味とさっぱりとした甘さが、夏の暑さを和らげるのにぴったりです。日本では特にお盆のお供え物として親しまれており、季節の風物詩的な存在でもあります。そのジューシーな特長から、冷やしてそのまま食べるのがおすすめです。

ブラムリー

「クッキングアップル」とも呼ばれるイギリス発祥の料理用りんごです。甘さは控えめで酸味が非常に強いため、生食にはあまり向きませんが、加熱するとその強い酸味が和らぎ、素材の甘みを引き立てます。この特性から、ジャムやアップルパイなどのお菓子作りや、肉料理のソースとして幅広く活用されています。

早生種は、8月下旬から9月中旬にかけて収穫される品種で、一般的なりんごの季節が始まる時期に登場します。この品種は、果肉が硬めのものが多く、噛むたびに歯切れのよい食感を味わえるのが特長です。

また、その甘みと酸味のバランスが心地よく、果汁を豊富に含んでいるため、口に入れるとジューシーでみずみずしい風味が広がります。早生種のりんごは、その鮮度を活かし、冷やして食べるのはもちろん、サラダの材料としても最適です。

早生種(わせしゅ)の主な種類

つがる

赤色の果皮には鮮やかな縦縞模様が入っており、美しい見た目が特長的です。外観の美しさから贈答品としても人気があるため、贈り物として選ばれることが多くあります。

果汁が豊富で、穏やかな酸味があるため、生食としてそのまま食べるのが適しています。食感は少しやわらかめで、子どもから高齢者まで幅広い世代に親しまれているりんごです。

きおう

早生種の中でも特に目を引く黄色い果皮が特長の品種で、「黄色い王様」として知られています。鮮やかな色合いと、他のりんごとは一線を画す風味が、多くの人々を魅了しています。

果肉は硬めでしっかりとしており、噛んだときの歯ごたえが非常によいのが特長です。また、果汁がたっぷりと含まれており、口に入れるとジューシーでみずみずしい味わいが広がります。

中生種(なかてしゅ)

中生種は9月下旬から10月下旬にかけて収穫される品種です。この時期がりんごの旬のピークに当たります。

中生種の特長は、甘みと酸味のバランスが非常に優れているところです。そのまま食べるのはもちろん、料理やスイーツ用途としても相性がよく、多くの人に親しまれています。りんごの旬を代表する品種群として、秋の楽しみをさらに広げてくれる存在です。

中生種(なかてしゅ)の主な種類

シナノスイート

その名の通り「甘さ」が際立つ中生種のりんごで、濃厚な甘みと芳醇な香りが特長です。果肉はシャキシャキとした食感を持ち、噛むたびにみずみずしい果汁が溢れ出します。その甘さと香りのバランスがよい、りんごそのものの自然な味わいが楽しめます。

秋映

深い赤色の果皮とパリッとした果肉が特長のりんごで、甘酸っぱい味わいが秋の季節感を引き立てます。その甘酸っぱい風味は、濃厚すぎずさわやかすぎない絶妙なバランスを保っており、生食用として人気があります。

紅玉

酸味が強く、加熱すると香りがより引き立つりんごです。豊かな香りとともに料理やスイーツに最適なりんごとして知られています。特に、アップルパイやタルト、ジャムなど、お菓子作りには欠かせない存在です。

むつ

豊かな香りとやや硬めの果肉を持つ品種で、育て方によって果皮の色が異なるのが特長です。袋がけして育てたものは鮮やかな赤色となり、袋がけをしない場合は黄緑色の果皮となります。この袋がけをしないむつを「サンむつ」と呼びます。

トキ

非常にジューシーで果汁が多いのが特長です。口に含むと果汁の溢れるような感覚があり、強い甘みと穏やかな酸味が調和しています。この絶妙な味わいは、生食として食べるのが最適とされ、多くの人々に愛されています。

晩生種(おくてしゅ)

晩生種は10月下旬から11月中旬に収穫される品種で、冬のりんごとして親しまれています。甘みが豊かで香りも強く、保存性の高いのが特長です。この特性から冬を越しても美味しく食べられるりんごとして、多くの家庭や業務用にも利用されています。

晩生種(おくてしゅ)の主な種類

ふじ

日本を代表するりんごで、甘みと酸味のバランスが絶妙です。果汁が豊富で、ジューシーな味わいが多くの人に愛されています。果肉はしっかりとしており、食感もよいため、生食としてはもちろん、料理やスイーツにも幅広く活用されています。

シナノゴールド

鮮やかな黄色い果皮が特長で、硬めの果肉とサクサクした食感が魅力です。食感を活かしたサラダやスイーツに最適なりんごといえるでしょう。

王林

黄緑色の美しい果皮を持ち、軽い食感と豊かな甘みが特長です。老若男女問わず親しまれ、幅広い料理に活用できます。酸味が少ないため、酸味が苦手な人にも好まれるりんごです。

りんごの産地別でみる旬と特長

りんごの旬や特長は、栽培される地域ごとに異なります。ここでは、日本の主要なりんごの産地を紹介し、それらの地域の特長と旬について詳しく解説します。

長野県

長野県は、日本でりんごの生産量が全国第2位を誇る大規模な産地です。この地域では、日照時間が長く、昼夜の寒暖差が大きいため、りんごの栽培に非常に適した気候条件が整っています。そのため、色づきがよい、甘みがしっかりとしたりんごが育ちます。特に、「秋映」「シナノゴールド」「シナノスイート」といった長野県オリジナルの品種は、「りんご三兄弟」として有名です。

また、長野県のふじは、他の地域よりも収穫時期が少し遅く、11月上旬から12月上旬に旬を迎えます。この遅い収穫が、味わい深いりんごを生み出す理由の1つと考えられています。

青森県

日本で最も多くのりんごを生産しているのが青森県です。生産量だけでなく、栽培面積でも全国トップを誇り、日本のりんご文化を象徴する産地といえます。代表的な品種であるふじは、10月末から11月上旬にかけて収穫されます。

この地域では、極早生種から晩生種まで多種多様な品種が栽培されており、それぞれに異なる魅力があります。豊かな品種の中から好みに合ったものを選べるのも、青森県のりんごの特長です。

岩手県

岩手県は、歴史のあるりんごの産地として知られています。さまざまな品種のある中で、特に11月上旬が旬となる「はるか」という品種が注目を集めています。この品種は鮮やかな黄色い果皮を持ち、特に品質の優れたものは「冬恋」という別のブランドとして販売され、りんご愛好家に大人気です。

岩手県のりんごは、見た目の美しさと香り豊かな味わいが特長で、根強い人気を誇っています。

山形県

山形県のりんごは、9月から12月上旬ごろまでが旬の季節です。特にふじは10月下旬から12月中旬までと、青森県や長野県と比べて長い期間収穫されます。

また、山形県オリジナルの品種である「秋陽」も人気が高く、豊かな風味と美しい見た目で多くの人々に愛されています。

福島県

福島県のりんごは、樹上で完熟させてから収穫されるのが特長です。この手法により、甘みの一層引き立つりんごが生まれます。

福島県で誕生した品種である「王林」は、10月下旬から収穫が始まり、強い甘みと芳醇な香りが特長です。県内のりんごは品質が高く、多くの消費者から高評価を得ています。

りんごが一年中楽しめる理由

りんごは、収穫された後も呼吸を続けており、そのままでは時間とともに品質が低下してしまいます。しかし、「CA貯蔵法」という低温・低酸素濃度での保存技術の普及により、長期間にわたっての品質保持が可能になりました。

この方法では6~9ヶ月間ほど、りんごを新鮮な状態で保存できます。そのため、秋に収穫されたりんごを翌年の夏まで、美味しく食べられるようになり、一年中りんごが楽しめるようになったのです。

家庭でのりんごの保存方法

りんごをたくさんもらったり、まとめ買いしたときなど、家庭で長持ちさせるための適切な保存方法を知っておくことは非常に重要です。ここでは、効果的な保存方法を紹介しますので、ぜひ実践してみてください。

ポリ袋に入れて密閉する

りんごは急激な温度変化に弱いため、そのまま放置すると傷みやすくなります。りんごを1個ずつ、キッチンペーパーや新聞紙で包み、それをポリ袋に入れて密封しましょう。この方法を行えば、適度な湿度を保ちつつ、急な温度変化を避けられます。

さらに、りんごから発生するエチレンガスは、他の野菜や果物の成熟を促し、劣化を早める原因となるため注意が必要です。りんごを他の食材と一緒に保存する場合は必ず密封することを心掛けましょう。この方法で適切に保存すれば、新鮮な状態をより長く維持できます。

冷暗所に保存する

りんごは暑さや乾燥に弱いため、保存には冷暗所や冷蔵庫の野菜室が適しています。特に温度が安定している冷暗所は、りんごを新鮮に保つために理想的な環境です。保存する際には、ヘタ側を上に、おしりを下に向けて置くとエチレンガスの影響を最小限に抑えられます。

美味しい旬のりんごを楽しめるおすすめスポット

りんごの旬を最大限に楽しむには、りんごに特化した施設を訪れるのがおすすめです。ここでは、おいしいりんごを楽しめるスポットが豊富にある長野県下條村の中から、おすすめの2つをご紹介します。

カネシゲ農園

また、「FARM&CIDERY KANESHIGE」という独自ブランドを立ち上げ、りんごを使った商品の開発から製造、販売まで一貫して行っています。そのなかでも特に人気のあるのが、園内の加工場でフレッシュな状態のまま搾られるりんごジュースや、ハードサイダー(シードル)、クラフトビールです。これらの商品は、りんご本来の味わいを贅沢に楽しめるため、多くのファンに支持されています。

また、農園内にはキャンプ場も併設されており、「クラフトビールが飲めるキャンプ場」としても注目されています。自然の中でリラックスしながら、りんごとクラフトビールの相性を堪能できる贅沢なスポットです。

詳細はこちら:カネシゲ農園

道の駅 信濃路下條「うまいもの館」

国道151号沿いにある「道の駅 信濃路下條」は、下條村の魅力を凝縮したスポットです。この中にある「うまいもの館」では、地元の特産品や手作り加工品が並び、訪れる人々を楽しませています。ここでは、旬のりんごをはじめとした、旬の果物や野菜、こんにゃく、しまうりの漬物など、地域の食材を生かした商品が揃っています。

また、地元産のそば粉と小豆を100%使用した「そば万十」や、よもぎの香りが楽しめる「よもぎっ娘」といった手作りのまんじゅうも素朴な甘さで人気です。さらに、道の駅の立地もよい、観光の合間に立ち寄るのに適しています。

詳細はこちら:うまいもの館

自然豊かな長野県下條村は魅力がいっぱい

長野県南信州に位置する下條村は、自然の美しさと歴史の豊かさが調和した村です。小さい村ですが、村全体が元気に満ち溢れています。

下條村の名前は、甲斐源氏小笠原氏の分流である「下條氏」に由来しています。室町時代からこの地を治めていた下條氏は、村の長い歴史と深い文化の礎を築きました。そうした歴史的な背景を感じながら、村を巡るのも一興でしょう。

自然環境も素晴らしく、中央アルプスと南アルプス、さらに伊那谷を一望できる下條山脈は、息を呑むような絶景です。なかでも、極楽峠は「長野県自然百選」にも選ばれるほどの美しい景観を誇っています。また、手つかずの自然が残るこの地域には温泉やゴルフ場も点在し、リラクゼーションやアクティビティを楽しむには最適な場所といえます。

四季折々の風景と地元ならではの人々の温かさに触れることで、心豊かなひとときを過ごせるのが下條村の魅力です。詳しい情報や観光案内については、下條村のポータルサイト『しもじょうWEBポータル』をぜひご覧ください。

まとめ

りんごは私たちにとって身近な果物ですが、品種や産地、旬の時期により多彩な魅力が隠されています。この記事では、りんごの品種別の旬や特長をはじめ、産地ごとの個性、家庭での保存方法、さらには旬のりんごを楽しめるおすすめスポットについて詳しく解説しました。

そして、長野県下條村のカネシゲ農園や道の駅 信濃路下條「うまいもの館」などのスポットは、りんごの旬を堪能するための特別な体験を提供しています。地域の魅力を感じながら、りんごの風味を味わえるこれらのスポットは、訪れる価値があるといえるでしょう。

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